2009年09月03日
鳩山さんは自民の復活を心底望んでいる。
鳩山内閣は今月16日に発足する。65年近く続いた自民党支配による戦後政治が終演する。まさに歴史的な政権交代なのだが今ひとつ盛り上がりに欠ける。政権への支持率を見るとそれなりに高いのだが、小泉さんの時と比べると熱狂と呼べるようなものはなにもない。
◆71%の「期待」いつまで 16日に鳩山政権誕生
この鳩山由紀夫さん、個人的にはあまり好きでない政治家だ。覇気がないというか、弱々しいというか。演説は論理的だが夢が感じられない。批判は繰り返すが一体なにがしたいのかよく見えてこない。
◆ AP通信が鳩山代表に注目 首相誕生見越し
元来が学者肌の人なのだが、家柄のため政治家になってしまった感がある。他の政治家と比べ、どこか政治に向き合うスタンスが異なるような気がしていた。
選挙後の深夜に行われた記者会見を視て彼の政治的理想の一端がわかった。それは「二大政党制」の確立にあったと思われる。自民党から政権を奪取したものの予想外の勝ちすぎによって自民党が崩壊してしまうことを懸念しているような発言を行っていた。余裕の発言というより、本心から自民党の復活を願って述べたように思う。つまり、民主党が永らく政権を保持することを決して望んではいないのである。そういう意味で鳩山さんは権力の権化ではなく、真の民主主義者といえる。
小沢さん辺りは保守二大政党を望んでいると思うが、最近の民主党は社会主義的な発言が多くアメリカの共和党と民主党のように「保守主義vsリベラリズム」という構図に近づいている。
しかし、アメリカのように政策の対立軸が明確にはみえていないことも事実。民主党のマニフェストを読んでも日本の悪いところを列挙してここを治しますっていうような場当たり的なものしかなく、政治的な信条はよくわからない。自民党の政策と比べても決定的な相違は見いだせない。総論賛成・各論反対のような政策でしかない。官僚主導から政治家主導の政治を目指すのは大いに結構なことで大賛成。しかし、それは本来有るべき姿にただすということであって、政治的主義主張とは言えない。
よって、今後鳩山さんは民主党代表として二大政党的対立軸を明確化していくべく民主党の政治的主張を明確化しようとするだろう。小泉さんのような規制緩和を徹底し、新自由主義的な政治を目指すことはまずないだろうから、アメリカ民主党的なリベラリズムに近い政策を打ち出すだろうか? リベラリズムとは、簡単にいうと自由を標榜しながらその自由を守るために政府が積極的に介在していく政治主義のこと。よって、リベラリズムは政府の影響力が大きくなる。
官僚主義の打破を唱えながら、大きな政府となるのも奇妙にみえるが矛盾とまではいかない。自由を守るために規制を行うというスタイルを貫くならば理屈が通る。
ただアメリカでは金科玉条ともいえる「自由」が、日本では最高価値とはいえない点である。自由を幾ら打ち出したところで有権者あまり反応しない。ここが日本の政治の難しいところ。有権者の望みは「我田引水」でしかない。残念ながら日本人は政治的理念など全く持ち合わせていない。自らに利益をもたらしてくれる政党が政権をとればいいのである。高邁な思想など所詮はお飾りに過ぎない。
二大政党となってもその対立軸なんてものは無くてもいいのかもしれない。同じような主張を繰り返す二つの政党が時々政権を交代するだけで案外うまくやっていけるのかもしれない。
例外もある。外交に関してのみ、民主党はアジア寄り、自民党はアメリカ一辺倒という対立軸が生まれようとしている。
◆ 鳩山代表に欧米から反発噴出 「東アジア共同体」に「友愛」
政権交代のたびにアジアか欧米かにふらふら外交方針が変わるのはいいのか悪いのか、よくわからないが、中国の急激な台頭を考慮すると絶妙な外交バランスがとれてかえっていいのかもしれない。
政治的主義主張が無い・もしくは弱いということが絶対的にまずいということはない。それでも、もし政治的な独立を真に願うのであれば、日本独自の政治的主張を明確化し、その実現に向けた政策を採らなければならない。たとえば、環境や安全・世界平和を本当に国民が望むならば、それに即した政治主張が世界に向けて行われるべきだ。政治的に世界貢献ができることが、すなわち政治的独立と呼ばれなければならない。
◆71%の「期待」いつまで 16日に鳩山政権誕生
この鳩山由紀夫さん、個人的にはあまり好きでない政治家だ。覇気がないというか、弱々しいというか。演説は論理的だが夢が感じられない。批判は繰り返すが一体なにがしたいのかよく見えてこない。

◆ AP通信が鳩山代表に注目 首相誕生見越し
元来が学者肌の人なのだが、家柄のため政治家になってしまった感がある。他の政治家と比べ、どこか政治に向き合うスタンスが異なるような気がしていた。
選挙後の深夜に行われた記者会見を視て彼の政治的理想の一端がわかった。それは「二大政党制」の確立にあったと思われる。自民党から政権を奪取したものの予想外の勝ちすぎによって自民党が崩壊してしまうことを懸念しているような発言を行っていた。余裕の発言というより、本心から自民党の復活を願って述べたように思う。つまり、民主党が永らく政権を保持することを決して望んではいないのである。そういう意味で鳩山さんは権力の権化ではなく、真の民主主義者といえる。
小沢さん辺りは保守二大政党を望んでいると思うが、最近の民主党は社会主義的な発言が多くアメリカの共和党と民主党のように「保守主義vsリベラリズム」という構図に近づいている。
しかし、アメリカのように政策の対立軸が明確にはみえていないことも事実。民主党のマニフェストを読んでも日本の悪いところを列挙してここを治しますっていうような場当たり的なものしかなく、政治的な信条はよくわからない。自民党の政策と比べても決定的な相違は見いだせない。総論賛成・各論反対のような政策でしかない。官僚主導から政治家主導の政治を目指すのは大いに結構なことで大賛成。しかし、それは本来有るべき姿にただすということであって、政治的主義主張とは言えない。
よって、今後鳩山さんは民主党代表として二大政党的対立軸を明確化していくべく民主党の政治的主張を明確化しようとするだろう。小泉さんのような規制緩和を徹底し、新自由主義的な政治を目指すことはまずないだろうから、アメリカ民主党的なリベラリズムに近い政策を打ち出すだろうか? リベラリズムとは、簡単にいうと自由を標榜しながらその自由を守るために政府が積極的に介在していく政治主義のこと。よって、リベラリズムは政府の影響力が大きくなる。
官僚主義の打破を唱えながら、大きな政府となるのも奇妙にみえるが矛盾とまではいかない。自由を守るために規制を行うというスタイルを貫くならば理屈が通る。
ただアメリカでは金科玉条ともいえる「自由」が、日本では最高価値とはいえない点である。自由を幾ら打ち出したところで有権者あまり反応しない。ここが日本の政治の難しいところ。有権者の望みは「我田引水」でしかない。残念ながら日本人は政治的理念など全く持ち合わせていない。自らに利益をもたらしてくれる政党が政権をとればいいのである。高邁な思想など所詮はお飾りに過ぎない。
二大政党となってもその対立軸なんてものは無くてもいいのかもしれない。同じような主張を繰り返す二つの政党が時々政権を交代するだけで案外うまくやっていけるのかもしれない。
例外もある。外交に関してのみ、民主党はアジア寄り、自民党はアメリカ一辺倒という対立軸が生まれようとしている。
◆ 鳩山代表に欧米から反発噴出 「東アジア共同体」に「友愛」
政権交代のたびにアジアか欧米かにふらふら外交方針が変わるのはいいのか悪いのか、よくわからないが、中国の急激な台頭を考慮すると絶妙な外交バランスがとれてかえっていいのかもしれない。
政治的主義主張が無い・もしくは弱いということが絶対的にまずいということはない。それでも、もし政治的な独立を真に願うのであれば、日本独自の政治的主張を明確化し、その実現に向けた政策を採らなければならない。たとえば、環境や安全・世界平和を本当に国民が望むならば、それに即した政治主張が世界に向けて行われるべきだ。政治的に世界貢献ができることが、すなわち政治的独立と呼ばれなければならない。
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Posted by たまゆらゆら at 17:51│Comments(0)
│政治・経済